工法・施工
2025年11月4日
外壁塗装の「4回塗り」とは?下塗りを2回行うワジャサーの工法を塗装一筋40年の親方が解説

外壁塗装の見積もりを取ると、業者によって「3回塗り」と「4回塗り」の表記が違うことがあります。「3回でも十分なのでは?」「4回塗ったほうが長持ちするのでは?」と迷われる方も多いのではないでしょうか。
結論からお伝えすると、外壁塗装の業界標準は「下塗り・中塗り・上塗り」の3回塗りです。一方、ワジャサーが標準仕様として採用している「4回塗り」は、この標準工程に下塗りをもう1回追加した「下塗り×2 + 中塗り + 上塗り」という工法です。
下塗りを2回行うのは、塗料を厚く塗ることが目的ではありません。下地の状態に応じて、塗膜の基礎を二重に補強し、塗料本来の耐用年数を最大限引き出すためです。築15年以上経過した住宅では、特に効果を発揮する工程です。
東京・神奈川・千葉・埼玉で塗装一筋40年・16,000件超を施工してきた職人直営のワジャサーが、なぜ下塗りを2回行うのか、どんな家に特に効果があるのか、悪徳業者の「4回塗り」との見分け方を正直にお伝えします。
- 外壁塗装の塗り回数の基礎知識
- 業界標準は「3回塗り」(下塗り・中塗り・上塗り)
- なぜ3回塗るのか
- ワジャサーの「4回塗り」とは
- なぜ下塗りを2回行うのか
- 理由1:塗料の吸い込みを抑える
- 理由2:塗膜の基礎を二重に補強
- 理由3:剥がれ・膨れなどの不具合を防ぐ
- 下塗り1回の3回塗りで起こりうる問題
- 下塗り2回が特に効果を発揮するケース
- ケース1:築15年以上の戸建て住宅
- ケース2:前回塗装から10年以上経過した住宅
- ケース3:モルタル外壁の住宅
- ケース4:サイディングの目地が劣化している住宅
- 下塗り1回と下塗り2回の比較
- 塗膜の密着性
- 耐用年数
- 施工費用
- 工期
- 「4回塗り」を謳う悪徳業者にご注意
- 悪徳業者の手抜きを見抜く4つのポイント
- 4回塗り(下塗り2回)が「不要」なケース
- ワジャサーの4回塗りの施工フロー
- まとめ:4回塗りは「下塗りを2回」で塗膜の基礎を補強する工法
外壁塗装の塗り回数の基礎知識
まず、外壁塗装における「塗り回数」とは何を指すのかを整理します。
業界標準は「3回塗り」(下塗り・中塗り・上塗り)
外壁塗装は、「下塗り → 中塗り → 上塗り」の3回塗り重ねるのが業界の基本です。塗料メーカーが製品ごとに定める塗装仕様書(メーカー指定の施工方法)でも、3工程を標準としています。
それぞれの工程の役割は次の通りです。
下塗り:外壁材と中塗り・上塗りの密着性を高める下地材。プライマー・シーラー・フィラーなどが使われます
中塗り:塗膜の厚みを確保し、塗料の機能を発揮させる工程。仕上げ用塗料の1回目を塗布します
上塗り:仕上げの工程。中塗りと同じ塗料を重ねて、規定の塗膜厚を完成させます
中塗りと上塗りは同じ塗料を使うため、業者によっては「下塗り+上塗り2回」という表現をすることもあります。実質的に同じ工程です。
なぜ3回塗るのか
外壁塗装は1度塗っただけでは、雨や紫外線に耐えるだけの丈夫な塗膜になりません。塗膜の厚みを規定値(塗料ごとに70〜100ミクロンなど)まで確保するためには、メーカーが指定する3工程を踏む必要があります。
3工程をきちんと守れば、塗料本来の耐用年数(シリコン塗料で10〜15年、フッ素塗料で15〜20年など)を引き出せます。
ワジャサーの「4回塗り」とは
ワジャサーが標準仕様として採用している4回塗りは、業界標準の3回塗りに「下塗りをもう1回追加」した工程です。具体的には次の4工程になります。
下塗り(1回目):外壁材の表面に塗料を密着させる第1層
下塗り(2回目):第1層の上にさらに下塗りを重ね、塗膜の基礎を二重に補強
中塗り:仕上げ用塗料の1回目を塗布
上塗り:仕上げ用塗料の2回目を塗布し、規定の塗膜厚を完成
つまり、ワジャサーの4回塗りは「下塗り部分の補強」に重点を置いた工程設計です。塗料を不必要に厚く塗るのではなく、塗膜の土台を二重にすることで、その上の中塗り・上塗りが本来の性能を発揮できる状態を作ります。
なぜ下塗りを2回行うのか
下塗りを2回行う理由は、大きく3つあります。
理由1:塗料の吸い込みを抑える
築年数の経過した外壁は、表面の塗膜が劣化し、新しい塗料を吸い込みやすくなっています。下塗りを1回だけ行うと、塗料が外壁材に吸い込まれてしまい、その上に塗る中塗りの密着性が不十分になることがあります。
下塗りを2回重ねることで、外壁材の吸い込みを完全に止め、次の中塗り・上塗りが本来の性能を発揮できる状態を作ります。
理由2:塗膜の基礎を二重に補強
外壁塗装の耐久性は、塗膜の「土台」がどれだけしっかりしているかで決まります。下塗りは、上に塗る中塗り・上塗りを支える土台の役割を果たします。
下塗りを2回重ねることで、土台の強度が高まり、塗膜全体が長期間にわたって剥がれにくくなります。これは塗料の耐用年数を最大限引き出すための重要な工程です。
理由3:剥がれ・膨れなどの不具合を防ぐ
外壁塗装でよく起こる不具合として、塗膜の剥がれ・膨れ・色ムラがあります。これらの多くは、下塗りの密着性が不十分なことが原因です。
下塗りを2回行うことで、こうした不具合のリスクを大幅に下げられます。施工後10年経っても塗膜が美しく保たれている家と、5年で剥がれが出てくる家の違いは、下塗りの工程の差にあると言っても過言ではありません。
下塗り1回の3回塗りで起こりうる問題
業界標準の3回塗り(下塗り1回)でも、新築から10年程度の比較的健全な外壁であれば十分な品質が確保できます。一方、以下のような外壁では下塗り1回では密着性が不十分になるリスクがあります。
塗装表面が劣化し、塗料の吸い込みが激しい外壁
古い塗膜の上に新しい塗料を重ねる住宅
チョーキング現象(手で触ると白い粉がつく)が出ている外壁
築15年以上、長期間メンテナンスをしてこなかった住宅
モルタル外壁で表面のひび割れが多い住宅
サイディングの目地や継ぎ目の劣化が進んでいる住宅
これらの外壁では、下塗りを2回行わないと、塗料本来の耐用年数が発揮されない可能性があります。3年〜5年で剥がれや膨れが出てきて、再施工が必要になるケースもあります。
下塗り2回が特に効果を発揮するケース
ワジャサーがご相談を受けるお客様の中で、特に下塗り2回の効果が大きいケースをご紹介します。
ケース1:築15年以上の戸建て住宅
新築から15年以上経過した住宅は、外壁材表面の塗膜が劣化し、塗料の吸い込みが激しくなっています。下塗りを2回行うことで、塗料が外壁材に吸い込まれず、塗膜が本来の厚みを保てます。
ケース2:前回塗装から10年以上経過した住宅
過去に1度塗装をしているが、それから10年以上経過している住宅では、既存塗膜が劣化しています。古い塗膜と新しい塗料の密着性を確保するため、下塗りの重ね塗りが効果的です。
ケース3:モルタル外壁の住宅
モルタル外壁は表面に細かいひび割れ(ヘアークラック)が出やすく、塗料の吸い込みも激しい外壁材です。下塗り2回でひび割れ部分にしっかり塗料を含浸させることで、長期的な防水性能を確保できます。
ケース4:サイディングの目地が劣化している住宅
サイディング外壁の目地(継ぎ目)部分は、シーリング材の劣化とともに表面が傷みやすい箇所です。下塗りを2回行うことで、目地周辺の補強もしっかり行えます。
ワジャサーのご相談で多い「築15〜30年・1都3県の戸建て住宅」は、これらの条件に当てはまるケースが大半です。だからこそ、下塗り2回を標準仕様にしています。
下塗り1回と下塗り2回の比較
下塗り1回(3回塗り)と下塗り2回(4回塗り)を、実際の施工に基づいて比較します。
塗膜の密着性
下塗り1回は、新築〜築10年程度の健全な外壁では十分な密着性を確保できます。築15年以上の外壁では、密着性が不十分になるリスクがあります。
下塗り2回は、築年数が経過した外壁でも塗膜の密着性を確実に確保できます。
耐用年数
下塗り1回でメーカー仕様通りに施工されていれば、塗料本来の耐用年数(シリコンで10〜15年)を発揮します。ただし、下地状態が悪い外壁では本来の耐用年数より早く劣化症状が出ることがあります。
下塗り2回では、下地補強により塗膜全体が安定し、塗料本来の耐用年数を最大限引き出せます。
施工費用
下塗り1回(3回塗り)と下塗り2回(4回塗り)の費用差は、30坪の住宅で5〜15万円程度です。塗料代と人件費の差が中心です。
ただし、職人直営の塗装店であれば中間マージンや下請け費用がかからないため、4回塗りでも一般的な3回塗り業者より安く施工できるケースもあります。
工期
塗り回数が増えると、その分乾燥時間も必要になり、工期が延びます。3回塗りで2〜3週間、4回塗りで3〜4週間が目安です。
工期が極端に短い場合(1週間以内など)は、塗り回数を省略しているか、乾燥時間を十分に取っていない可能性があります。
「4回塗り」を謳う悪徳業者にご注意
下塗り2回の4回塗りは正当な工法ですが、塗装業界には「4回塗り」を売り文句にしながら実際には3回塗りで終わらせる悪徳業者もいます。塗装が完了してしまうと、お客様には何回塗ったかわかりません。
「弊社は他社と違い、4回塗りなので安心です」 「4回塗ることで、3回塗りより倍長持ちします」 「塗装は塗れば塗るほど、丈夫な外壁になります」
これらは要注意のセールストークです。塗装は塗れば塗るほど良いものではなく、塗料メーカーが指定する塗布量を超えると、熱膨れや剥がれといった不具合を引き起こす可能性があります。
悪徳業者の手抜きを見抜く4つのポイント
見積書に塗り工程と塗料量が明記されているか:「下塗り1回目○○リットル、下塗り2回目○○リットル、中塗り○○リットル、上塗り○○リットル」と具体的な数量が記載されていれば信頼できます
工期が妥当か:4回塗りで3〜4週間が目安です。1週間以内に完了する場合は、何かを省略している可能性が高いです
工事中の写真記録があるか:各工程ごとの写真を撮影し、報告してくれる業者は手抜きできません
塗料メーカーの納品書を確認できるか:使用塗料の銘柄と量を、メーカーの納品書で確認できる業者は信頼できます
ワジャサーでは、工程ごとの写真記録と、使用塗料の納品書を施工後にお客様にお渡ししています。施工内容を後から確認できる仕組みになっています。
4回塗り(下塗り2回)が「不要」なケース
下塗り2回が必要ないケースもあります。むしろ、こうした場合に4回塗りを提案する業者は、不要な工事を売っている可能性があります。
築5〜10年程度で外壁が健全な住宅
前回の塗装からまだ5年程度しか経過していない住宅
塗料の吸い込みが少ない高品質サイディングを使った住宅
既存塗膜が健全で、密着性に問題がない住宅
これらに該当する場合は、3回塗り(下塗り1回)で十分な品質を確保できます。ワジャサーでもご相談時に外壁の状態を診断し、3回塗りで十分と判断した場合は、その旨を正直にお伝えします。
ワジャサーの4回塗りの施工フロー
ワジャサーで実際に4回塗りを行う際の施工フローをご紹介します。
無料診断:親方が外壁の状態を診断し、3回塗りか4回塗りかを判断
高圧洗浄:カビ・コケ・古い塗膜を完全に除去
下地処理:ひび割れの補修、シーリング打ち替え、養生
下塗り1回目:プライマー・シーラーで外壁材との密着層を作る
下塗り2回目(4回塗りの場合):下塗りを重ね、塗膜の基礎を二重補強
中塗り:仕上げ用塗料の1回目を塗布
上塗り:仕上げ用塗料の2回目を塗布
完了検査:各工程の写真記録とともに完工報告
各工程の完了時に写真を撮影し、進捗報告をお客様にお渡しします。手抜きが起こりえない透明性のある施工フローです。
まとめ:4回塗りは「下塗りを2回」で塗膜の基礎を補強する工法
外壁塗装の業界標準は3回塗り(下塗り・中塗り・上塗り)で、塗料メーカーの仕様書もこれを前提としています。一方、ワジャサーが標準仕様として採用する4回塗りは、「下塗り×2 + 中塗り + 上塗り」という構成で、下塗りを2回行うことで塗膜の基礎を二重に補強する工法です。
下塗りを2回行うことで、塗料の吸い込みを抑え、密着性を確保し、塗料本来の耐用年数を最大限引き出せます。特に築15年以上経過した住宅、長期間メンテナンスをしてこなかった住宅、モルタル外壁の住宅では、その効果が顕著です。
ただし、塗り回数を増やせば必ず長持ちするわけではありません。下地処理の徹底、適切な塗料量、工程ごとの写真記録── これらが伴って初めて、4回塗りの本来の効果が発揮されます。
「弊社は4回塗りで安心」と謳いながら手抜きを行う悪徳業者もいるため、見積書の塗料量明記、工期の妥当性、工事中の写真記録の有無を必ず確認してください。
外壁塗装の塗り回数や施工品質にご不安がある方は、ぜひ一度ワジャサーの無料相談をご利用ください。塗装一筋40年・1都3県16,000件超の親方が、お客様の家の状態を診断し、最適な工程(3回塗りか4回塗りか)を正直にご提案いたします。営業電話は一切いたしません。
